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「このボケ 正月からゴミだすな!」 新年の挨拶に、毎年参拝している神社に向かう道すがら、 路上に放り出されている2個のゴミ袋の脇に、この貼り紙が 張られていた。 20年前のわたしなら、「ほんっとにそうだよね!」と相槌 打ってそうだが、少し成長した今はこれを見て、 「この貼り紙の方、新年早々の【怒り】・・・大丈夫かしら」 と、少々心配になってしまった。 年末に、2ヶ月程ロンドンに行かれていた方と話す機会があった。 イギリスといえば、言わずもがな発展国。インドのような途上国とは 当然違う。しかしながら、その方の見てきたものというと 電車のなかで着替える人、踊って歌う人、携帯で話すなんてあたり前。 当然、アメリカ並みに自動販売機はない(中のお金が盗まれるから)。 「天下のロンドンで、あまりのモラルの低さに、ビックリしました〜」 というのが、彼女の感想だった。 ナンでもありのインド慣れしているわたしでも、ヨーロッパやアフリカ での受け入れがたい【モラル】に直面すると、それを理解するまでには 時間を要するものである。 いったい、モラルって、なにを基準にしているのだろうか? 【Moral モラル】を訳すと、『道徳、倫理、品行、素行、教訓』とある。 つまり、その国、地域、文化、歴史のなかで培われる一定のルール 習慣ということだ。 そのルールに沿った生き方をしていれば、皆が心地よく、波風立てずに 気持ちよく暮らせるという基準なので、国限定、地域限定、その時代限定 という、まったくもって【相対的】なものといえる。 だから、それ以外の国民、地域、時代からみたら、【モラルの欠如】と して描写されてしまうことも少なくない。 インドのオリッサ州に住むある民族では、一定期間、夫婦の男女を別の 夫婦と交換して生活する習慣がある。またある地域では、泊り客には夜、 奥さんを貸し出すことが【おもてなし】としてあるとも聞く。 こんな民族習慣特有のものと、【人として】という倫理、モラルは違う と言う方もいるでしょうが、現場、現場でその行為に異論を唱える方が いなければ、要は波風立たないということであろう。ただし、外では 通じないよ、ということを踏まえて。 だから、お正月早々にゴミを出した方には、その方の価値基準があって そうしたが、それを“許せない”とする方からの攻撃に遭ってしまった ということである。 そして、この【許せない】というのが曲者なのである。 つづく・・・ |
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